「自律神経失調症」というものとよく並べて語られるのが「更年期障害」です。
以前は女性が閉経するころに、「ホルモンバランスが大きく変化すること」で、この「更年期障害」が起こるとされてきましたが、昨今では男性もホルモンバランスが変化することで「更年期障害」の症状がでることも分かってきました。
ここでは「自律神経失調症」と「更年期障害」の関連性について解説していきます。
「更年期障害」が起こるメカニズムとは。
ちょうど閉経を迎える頃の女性というものは、年代的に社会的・文化的な因子のさまざまなストレスに囲まれた状態であることが多いものです。
そのおもなストレス要因は以下のとおりです。
- 自分自身の問題(将来に向けて・老後に向けて・一人の人間として・女性として)
- 夫婦間の問題(夫婦の関係性・将来に向けての関係性)
- 子どもに関する問題(進学に関して・将来や就職に関して・自立に関して)
- 親の問題(金銭的なこと・介護や世話などについて)
以前は3世代など家族が支えあって暮らしていたため、いい意味で知恵をもらえたり、助け合うことができましたが、核家族が当たり前となり、社会との結びつきも少なくなったことから、ひとりでストレスを抱え込む人が増えているのです。
さらにこの世代の女性は心身の揺れをとても敏感に捉えてしまうことで、精神的、神経症状が増えてしまうのです。
「更年期障害」の症状とは?
「更年期障害」の症状は以下のようなものがあります。
神経に関すること :のぼせる・必要以上に汗がでる・身体が冷える・動悸や息切れがある・むくむ・疲労感が抜けない・頭痛やめまいがある・夜しっかり眠れない・意味もなく不安を感じる・何となくいらいらする
筋肉関節に関して :腰痛や肩こりがなかなか治らない・関節の痛み・背中の痛み・筋肉痛のような症状
皮膚び関連して :皮膚が乾燥する・かゆみが出る・しわやくすみが気になる
「更年期障害」「自律神経失調症」の関係性とは。
「自律神経失調症」の中の代表的なものが「更年期障害」ということですが、原因としては、重複しているところがあったり、別であったりします。
「自律神経失調症」はおもにストレスや生活習慣が不規則になることが原因で起こりますが、「更年期障害」はおもに「ホルモンバランスの乱れ・変化」によるものですので、原因としてはやや違っているところもあります。